2015年8月15日土曜日

No.060(最悪の状態が転機に)

最悪の状態が転機に

 偉大な事を成し遂げた先人たちが、人生最高のものを成し遂げる転機をつか
んだのは、いつも彼らが最悪の状態にあったときだった。
 イギリスの名著といわれる『天路歴程』の作者ジョン・バンヤンが、この作
品を完成したのは、宗教裁判に破れて彼が投獄された後だった。
 短編小説で有名なO・ヘンリーが、はじめて自分の中に潜んでいる天才的な
才能に目覚めたのは、彼がオハイオ州の独房に入っていたときだった。だか
ら、その不幸な運命にもかかわらず、みじめな犯罪人で一生を終わることな
く、偉大な作家としてもう一つの生涯を築き上げたのである。
 チャールズ・ディケンズは、一介のレッテル張りの職人だったが、悲痛な失
恋を経験することによって世界的な大作家となった。
 ヘレン・ケラーは、生まれてまもなく盲、聾、唖の三重苦に病みつかれた
が、その痛ましい不幸にもかかわらず、世界中の人々に大きな希望を与えた。
 名曲を残したベートーベンは聾だったし、名著『失楽園』を書いたイギリス
最大の詩人ミルトンは盲目だった。
 試練は転機のときである。それはあなたに深みを与えるだろう。またそれ
は、やがてあなたが人生最高の事業を成し遂げるための、天から与えられた
チャンスである。それを生かすなら、あなたは今まで成し得なかった大きな仕
事を成し遂げるだろう。


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