2015年8月15日土曜日

No.074(愛こそが成長への源- 理化学研究所、松本元)

愛こそが成長への源

大きな夢をもつことによって、脳の情報処理すべき方向が定まり、その働きが活性
化される——。理化学研究所の松本元さんの話を聞いて、「なるほど」とは思いな
がら、ひとつの疑問が残った。〈目標が大きければ、現実には失敗や挫折の可能性
も高くなるのではないか。とすると、意欲も低下して… …〉
「こうした時にこそ、《愛》が必要なんです」。松本さんから、意外な答えが返ってき
た。
人間は、様々な生理的欲求を満たそうとするだけでなく、他者との好ましい関係を
求める生きものでもある。人から受け入れられ、わかってもらうことで意欲は向上し
、脳は活性化するような仕組みになっている。
愛とは、人とのプラスの関係である。たとえ、厳しい試練にさらされても、自らの存在
を丸ごと受け止めてくれる人がいれば、つまり愛に支えられたなら、意欲は再び高ま
り、脳は問題解決に向けて、新たな回路を形成していく、というわけだ。
「愛は、人間が成長する源であり、心を活性化させるエネルギーなんです」
こう語る松本さんは、座右の一冊として新約聖書を挙げる。《愛は寛容であり、愛は情
深い・・・》(コリント人への第一の手紙)
「脳科学から見ても、聖書には素晴らしいことが書かれていると思います」
それにしても、脳研究の最前線で愛やキリスト教が語られるとは。うれしい驚きだっ
た。(読売新聞 小林敬和)



【松本 元さんについて】
1940年生まれ
東京大学理学士(1964)
東京大学理学修士(1966)
東京大学理学博士(1969)
<略歴>
東京大学理学部物理学科研究生(1969.4)、東京大学理学部物理教室助手(1969.9)、通産
省工業技術院(1971)、理化学研究所(1997-)

<専門>
  脳科学、生物物理学、脳型コンピュータ開発

<主な研究課題>
脳と同じ情報原理(メモリーベースアーキテクチャ)と構成原理(先読みと階層構造
化)を持つ脳型コンピュータ(ブレインウェイ・コンピュータ)の開発。

<主な著書・論文>
・The Brain as a Computer, Int. Conf. on Neural Information Processing 3,
pp.1549-1555 (1994)
・脳・心・コンピュータ, 丸善 (1996)
・愛は脳を活性化する, 岩波書店 (1996)
・脳型コンピュータとチンパンジー学, ジャストシステム (1997)
国際貢献・国内貢献等


東京大学客員教授(1996-1997)
筑波大学客員教授(1996-1997)
日本神経回路学会会長(1993-1996)
大阪大学理学部(非常勤講師)(1997-1998)
日本生物物理学会会長(1998-)
日本学術会議情報学研究連絡委員会委員(1997-)
日本学術会議生物物理学研究連絡委員会委員(1997-)
日本学術会議基盤情報通信研究連絡委員会委員(1997-)
千葉大学大学院医学研究科非常勤講師(1998-)
名古屋大学大学院理学研究科非常勤講師(1998-)
通産省工業技術院電子技術総合研究所客員研究員(1998-)
お茶の水女子大学(客員教授・非常勤講師)(1997-1998)
科学技術振興事業団(選考アドバイサー)(1997-)

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