2015年8月16日日曜日

No.102(神様の導きを求めた大統領- リンカーン)

神様の導きを求めた大統領

主のはかりごとはとこしえに立ち、そのみこころの思いは世々に立つ。
(詩篇33:11)
「人民の人民による人民のための政治」という民主主義の基本を説いたエイブラ
ハム・リンカーンは、1809年に、ケンタッキーの貧しい丸太小屋で生まれました。
両親は無学な農民でしたが、リンカーン家には、大声で聖書を読む習慣がありま
した。エイブラハムは、自然に聖書に親しみ、聖書が教える真理に従うようになりま
した。働きながら苦学して弁護士になったエイブラハムは、村民から尊敬されました
。特に、巧みな話術が人気を集めました。やがて、奴隷問題をめぐって南北の対立
が深刻になると、奴隷制度の決定権をそれぞれの州にゆだねるというカンザス・ネ
ブラスカ法案に反対して、新しく組織された共和党に入り、上院議員に立候補しま
した。
この選挙には敗れましたが、全国的に名前を知られるようになり、奴隷制度に反対
する立場から大統領選挙に共和党候補として指名され、当選したのです。
1861年3月4日、エイブラハム・リンカーンは、アメリカの第16代大統領として
就任しましたが、南部に起こった反乱に悩まされました。それでもリンカーンは、神様
への信頼を失わず、「現在のあらゆる困難の中でも、知識を愛し、国を愛し、キリスト
を愛するこの国を、神様は決して忘れることなく愛しておられる」と言うのでした。
11歳になる息子が天に召されると、リンカーンの魂は、ますます神様を求めるように
なりました。神様のみこころをもっと行いたいと願うようになりました。そして、「大
きな苦難に出遭っているけれども、私の上に置かれている神様の御手を強く感じて
います。だから、神様の導きの中にすべてをゆだねています。神様は道を開いて下
さるでしょう。私たちは、そこを歩きさえすればよいのです。神様の助けにすがり、そ
のすばらしい知恵に信頼して」と語りました。
「神様のみこころは必ず成る」というのがリンカーンの信念でした。
「奴隷解放宣言」の発布を要請するために訪れた全キリスト教界の代表者たちに向
かって、「私は、神様がみこころを示されて、私にそれを行えとおっしゃっていると思
っているのです」と言ったのはその頃のことです。
神様は、ご自身に信頼して従うリンカーンの信仰にこたえて、アメリカの奴隷解放を成
功させて下さいました。
バルチモアの黒人代議員から聖書を贈られたとき、リンカーンは、受け取りながらこう
言ったそうです。
「これこそ、神様が人類に与えられた最上の贈り物です。人類の幸福を願うなら、
それを聖書から見出すべきです。」

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