学校などに聖書の「十戒」を掲示する法案可決(毎日新聞 1999.06.18)
【ワシントン17日中井良則】米下院本会議は17日、学校や州政府の
建物に聖書の「十戒」を掲示することを認める法案を賛成248、反対18
0で可決した。学校での銃乱射や暴力事件に対し、銃規制を急ぐよりも
モラル面の教育が必要との立場から提案され、政教分離を規定した憲
法に違反するとの反対を押し切って採決された。銃規制強化に反対する
共和党保守派の勝利と受け止められている。
連邦最高裁は1980年、学校に十戒掲示を義務付けたケンタッキー州
法を違憲と判断した。今回の法案は上院の可決を経て大統領が拒否権
を発動しないと成立するが、その場合、違憲訴訟に持ち込まれるとみら
れる。
十戒はモーセが神から授かったとされ、殺人、盗みなどを禁止する10
カ条の戒め。ユダヤ教とキリスト教の教えになっている。
提案したアダーホルト議員(共和党)は「子供たちは学校でほかの子供
たちを殺す。人類の基本原則を理解していない。十戒は子どもたちに道
徳を教える大事な一歩だ」と説明した。法案は少年犯罪取締法修正案
の形をとっている。
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